アートスペース「TOLOT/heuristic SHINONOME」がオープンしました。
3月21日(木)、東京都江東区東雲にある株式会社TOLOTの社屋2階に、巨大なアートスペース「TOLOT/heuristic SHINONOME」がオープンしました。その前日の3月20日(水・祝)には現代アートに精通する関係者を招待して、オープニング・レセプションを開催。TOLOTスタッフも参加しましたので、その模様をお伝えします。2012年春に、元々は工場だった建物の内部を改装し、1階にTOLOTの印刷工場とオフィススペースがつくられました。その後、未使用の2階を整備し、このたび「TOLOT/heuristic SHINONOME」として、コンテンポラリー・アート&フォトのアートスペース&ショールームをオープンしました。高い天井と無機質な鉄筋をそのまま生かした内装で、400坪に8つの巨大なキューブがミニマルに並ぶ美術館級の空間です。
G/P+g3 GalleryとYUKA TSURUNO GALLERYの2つの常設ギャラリーがキューブに居を構え、残り6つのキューブは企画展示が行われます。うち1つは、才能ある東京の若手アーティストをラインナップし、東京のアートを開発することを目的としたプロジェクト「TOKYO FRONTLINE」のプログラム「TRICK-DIMENSIONS」が大庭大介氏をキュレイターに立て5月22日まで開催。また、クリスチャン・ボルタンスキーの影を使ったインスタレーション『Ombres』など多くの作品を展示しています。
建物の目印は大きな赤い鉄扉。レセプション当日、YUKA TSURUNO GALLERYで個展「PROSE」を開催するNYを拠点とするアーティスト、ホセ・パルラ氏が「SHINONOME」の文字をペインティングして来場者の目を楽しませてくれました。パルラ氏は、アートスペース内でも今回の個展に併せた滞在期間中に約15メートルの壁画ペインティングを実施し、オープニングを飾りました。
会場に入って最初に目に飛び込んでくるのは、常設のゲルハルト・リヒターのガラスを重ねた立体的な作品「8 Glass Panels」です。お客様はまずここで立ち止まって写真を撮られていました。さらに目の前に広がる8個のキューブを見て、都内とは思えない景観に対して一様に驚かれるのが印象的でした。
今回のレセプションは、随所に弊社ならではのこだわりを反映しています。用意したシャンパンやフード類もその1つ。フィンガーフードを並べたお皿は、弊社デザイナーがレースのテーブルクロス風のデザインを起こし、1階の工場で印刷した用紙にフィルムを貼ったもの。お客様に配布したご案内状やネームカード、カタログも、自社で製作したものです。
また、会場の隅に置かれた銀紙の山は、フェリックス・ゴンザレス=トレスの作品をオマージュしたもので、キャンディの代わりにフルーツチョコを包みました。
各ギャラリーをまたいで作品を観賞後、お客様はゆったりとしたスペースで談笑されていたご様子。不安定な天候の中、多くの方にご来場いただき、レセプションは盛況に終わりました。
倉庫が並ぶ立地に、突如出現した巨大アートスペースは、一般の方も入場できます。りんかい線「東雲駅」から徒歩5分。東京ビッグサイトやお台場も近いので、現代のコンテンポラリー・アートに興味のある方は「TOLOT/heuristic SHINONOME」まで足を伸ばしてみてはいかがでしょうか。なお、現在は500円フォトブック「TOLOT」に関する展示はございませんので、ご了承ください。
「TOLOT/heuristic SHINONOME」概要
- 住所:〒135-0062 東京都江東区東雲2-9-13 2階
- 最寄り駅:りんかい線「東雲駅」徒歩5分
- 開館時間:火~土 11:00~19:00
- 休館日:日・月・祝日
- 観覧料:無料
- http://www.heuristic.com/tolot/